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看護師の仕事内容を医療分野や施設ごとにわかりやすく解説

監修者:ラシク 医療転職コンサルタント

看護師の仕事内容は、医療分野や施設によってさまざまです。看護師として働き始めたばかりの方や若手看護師のなかには、「看護師の仕事内容にはどのようなものがあるのか理解を深めたい」という方もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、看護師の仕事内容を医療分野や施設ごとに分けてわかりやすく解説していきます。

看護師の仕事内容

看護師の立場は、端的に言えば医療現場などで患者の診察・治療のサポートやケアを行い、健康の保持・増進を支援する専門従事者です。したがって、看護師の仕事内容も大きくまとめると患者の診察・治療サポートや患者の身の回りのケアであるいえるでしょう。

ここでは、看護師の仕事内容を「診察・治療サポート」と「患者の身の回りのケア」の2つの観点に分けて、もう少し詳しく説明していきます。

診察・治療サポート

まず、診察・治療サポートとしては以下のような仕事が挙げられます。

  • 担当する患者のカルテの記載・記録
  • 点滴
  • 注射、採血
  • 血圧・体温・脈拍などの測定(バイタルサインチェック)
  • 手術の準備・補助
  • 他職種とのカンファレンスへの参加
担当する患者のカルテの記載・記録

担当する患者に対して実施した処置やケアの状況を記載・記録します。従来は紙のカルテが主流でしたが、近年ではデジタル化の普及に伴い、電子カルテが一般的になっています。そのため、パソコンを使ってデータを記録・管理する場面も多いでしょう。

カルテの記載・記録において留意すべき点は、なるべく端的かつわかりやすい文面で記載することです。カルテは他の看護師や職種のスタッフと共有したり、引き継ぎを行ったりする場合もあるため、誰が見ても理解できる内容にしておく必要があります。

点滴

点滴の投与や薬剤の混注も看護師のおもな仕事内容です。点滴を投与する際は、処方内容や対象の患者をしっかりと確認し、誤投与を防止することが重要です。2人以上のスタッフでタブルチェックを行うなど、投与前のチェック体制を十分に整備するようにしましょう。

また、点滴を投与している最中においても、点滴刺入部や滴下速度などを観察し、患者の様子に問題がないかを注意深く見ていく必要があります。

注射・採血

点滴と同様に、注射・採血も看護師の主要な仕事内容のひとつです。採血結果は、患者の体調確認や今後の治療の方向性を決定するうえで重要なデータとなるため、採血を行う機会も多く出てくるでしょう。

注射・採血を行う際は、なるべく少ない痛みでスムーズに終わらせられるよう、血管の選択などに注意を払う必要があります。また、採血後に体調が悪くなりがちな患者に対しては、しばらく安静にできる態勢に誘導する配慮も大切です。

血圧・体温・脈拍などの測定(バイタルサインチェック)

患者のバイタルサインチェックとして、血圧・体温・脈拍などの測定も行います。通常、朝・昼・夜の1日3回の測定を行うケースが多いでしょう。

手術後まもない患者や急性期の患者は、著しい体調変化が起きる可能性があるため、特に注意して測定値の推移を確認する必要があります。

手術の準備・補助

手術の準備・補助も看護師の仕事内容の一部です。看護師の役割としては、手術に必要な器械をあらかじめ準備し、スムーズに手術を進められるよう執刀医をサポートすることです。また、手術中の患者の様子を観察し、適宜記録を取っていくことも求められます。

他には、手術の周辺準備として、手術に必要な資材・物品の補充や手術前の患者の訪問ケア、病棟やICUで勤務する看護師への申し送り事項の作成なども行います。

他職種とのカンファレンスへの参加

他職種とのカンファレンスの場に参加することも看護師の仕事内容です。患者1人に対して、看護師だけでなく管理栄養士やPT・OTなど複数のスタッフが関係していることも多くなります。

そのため、担当する患者の体調や様子についてスタッフ間で共有し、今後の治療方針などを話し合いながら決めていきます。そして話し合った内容は、カルテなどに記録し、スタッフ全員が閲覧・確認できる状態にしておくことが大切です。

患者の身の回りのケア

続いて、患者の身の回りのケアとしては、以下のような仕事が挙げられます。

  • 入院患者の食事・入浴・排泄の補助
  • 入院患者の体位交換・ベッドメーキング
  • 巡回
  • 患者の移送
入院患者の食事・入浴・排泄の補助

入院患者の食事・入浴・排泄の補助は、看護師が担うおもな仕事内容の一部です。食事の際の飲み込みや入浴の際の体温変化などは、患者の容態変化に大きく影響するため注意しながら補助を行いましょう。

なお、職場によっては、介護職員などが入院患者の食事・入浴・排泄の補助を行うケースもあります。

入院患者の体位交換・ベッドメーキング

自分で動くことが難しい入院患者に対して、数時間ごとに体位変換のサポートを行います。また、定期的にベッドメーキングを行うことも仕事の一部です。

体格の大きい入院患者などの場合は、看護師1人だけで体位交換を行うことが難しいため、安全のために複数のスタッフで体位変換をサポートするようにしましょう。

巡回

病棟内などの巡回も看護師の仕事内容となります。日勤の場合はスタッフが多くいるため、そこまで頻繁に巡回を行う必要はありませんが、夜勤の場合はこまめな巡回が必要です。夜間巡回では、入院患者の多くは就寝しているため静かに巡回を行いつつ、入院患者のなかに異変や問題行動を起こしている人がいないかを確認しましょう。

もし何かしらの異常を検知した場合は、すぐに他のスタッフにも報告して対処することが重要です。

患者の移送

患者の移送については、おもに看護助手が担当するケースが多くなりますが、看護師が付き添いとしてサポートする場面もあります。移送にルート類が外れたりすることがないよう、注意深く観察しながらサポートしていくことが大切です。

医療分野ごとの看護師の仕事内容の特徴

基本的な看護師の仕事内容は前述のとおりですが、看護師として活躍できる施設や分野は幅広いため、仕事内容の細かい特徴はそれぞれの職場によって異なります。ここでは、医療分野ごとの看護師の仕事内容の特徴として、以下の分野別に解説していきます。

  • 産婦人科
  • 精神科
  • 整形外科
  • 循環器内科
  • 消化器外科

産婦人科

産婦人科で働く看護師は、助産師と連携しながら、妊婦検診や産後検診の介助サポートを行うことがおもな特徴です。また、妊娠中や産後のメンタルケアや生活上のアドバイスなども行うため、出産経験のある看護師が務めるケースが多いといえます。

精神科

精神科で働く看護師は、入院患者の身の回りのケアを特に重点的に行うことが特徴です。たとえば、入院患者の日用品の購入や所持金の管理、服用する薬剤の管理なども行います。また、入院患者の精神面のケアとして、患者の話を聞くことをメインに会話のやり取りを行うことも大事な仕事です。

整形外科

整形外科で働く看護師は、MRI画像やX線写真などに関する知識が求められることが特徴となります。また、整形手術の患者のメンタルケアやリハビリのサポートなども実施します。

循環器内科

循環器内科で働く看護師は、循環器に関する機器を多く扱うことになるため、幅広い機器の知見が求められます。心電図や心エコーの検査準備や薬物療法、カテーテル治療の介助サポートなどを行います。

消化器外科

消化器外科で働く看護師は、医師をサポートする仕事の割合が多いことが特徴です。たとえば、診察・診療のサポートとして、患者への薬剤投与処置やチューブを使った栄養補給、食生活の指導などを行います。

医療施設ごとの看護師の仕事内容の特徴

医療分野に加えて、医療施設によっても看護師の仕事内容の特徴は異なります。ここでは、医療施設ごとの看護師の仕事内容の特徴として、以下の施設別に解説していきます。

  • 病院
  • クリニック
  • 救命救急センター
  • 訪問看護ステーション
  • 保育園・幼稚園

病院

病院で働く看護師は、夜勤が多い点などが特徴です。24時間体制でシフト勤務となり、ナースコールへ対応も求められるため、体力面で不安が少ない方が務めるケースが多くなるでしょう。また、入院患者の日常生活における身の回りのケアも多くなります。

クリニック

クリニックで働く看護師は、病院とは異なり夜勤対応は少なくなりますが、事務的な業務の割合が多くなることが特徴です。たとえば、薬品や備品の発注といった業務を担うケースも少なくないでしょう。また、レントゲン撮影や心電図測定など、医療機器の操作を行う場合もあります。

救命救急センター

救命救急センターで働く看護師は、重症患者の対応が多くなることが特徴です。24時間体制で夜勤も多く、蘇生処置などで迅速な対応が求められるため、体力と経験を兼ね備えた看護師が務めるケースが多いといえます。

訪問看護ステーション

訪問看護ステーションで働く看護師は、訪問先に出向いて医療補助を行うことが特徴です。訪問先の生活環境を整えたり、患者の健康状態を確認して主治医へ報告を行ったりする仕事がメインとなります。

保育園・幼稚園

保育園・幼稚園で働く看護師は、医療サポートのおもな対象が園児となることが特徴です。園児への健康上の指導や園内の衛生管理、園児の保護者向けの保健のお知らせ作成などを行います。加えて、園内で働く職員に対する健康診断サポートなども実施します。

まとめ:看護師の仕事内容は医療分野や施設によってさまざま

本コラムでは、看護師の仕事内容について、医療分野や施設ごとの特徴も踏まえて解説しました。看護師の基本的な仕事内容としては、点滴や注射、採血、バイタルサインチェック、入院患者の生活補助などが挙げられます。

そのうえで、看護師の仕事内容の細かい特徴は、医療分野や施設によっても異なります。たとえば、病院や救命救急センターで働く看護師は、夜勤が多く体力が必要とされるでしょう。訪問看護ステーションの場合は、訪問先に出向いて患者と信頼関係を構築することが求められます。

看護師で働いている方のなかには、現在の職場が自分に合っていないと感じる方もいるかもしれません。その場合は、医療分野や施設を変えることで解決する場合もありますので、あなた自身に合った職場を探してみるとよいでしょう。